2003年03月18日
南京市、石油化学に次いで自動車、電子に重点
発展5ヵ年計画の主要プロジェクト
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

 訪日した中国南京市の産業誘致ミッション「経済友好代表団(団長・蒋宏坤南京市副市長)」によると同市はすでに中国第2位の規模となった石油化学産業(エチレン年産120万トン)に次いで自動車、ITを中心とする電子産業を重点的に育成したいとしている。
 
 同市の開発区の企業には5,600余が存在し、このうち外資企業は1,100強。契約資本額は43億ドル、投入資本額は24億ドルとなっている。1,000万ドル以上のプロジェクトは211件に及んでいる。
 
 経済社会発展5ヵ年計画では南京ハイテク産業開発区、南京経済技術開発区、江寧経済開発区及び南京化学工業団地を重点に、外資誘致区域などをつくり6大生産基地の建設をめざす。
 
 南京化学工業団地の計画はすでに国の許可をえており、世界の石油化学産業の整理統合をにらみながら5ヵ年計画中に600億元(1元は15円)を投入、世界トップ級の展開をはかる。
 
 また国家級輸出加工区を建設する。南京港と江蘇省最大規模の空港・禄口空航の利点を生かし、内外の優遇政策を十分に利用、重点的にIT産業と流通産業を発展させる。研究開発センター、製造センター、情報センターを導入、知識産業基地および科学技術区を完成させる。
 
 次いでバイオテクノロジー、医薬及びソフトにも重点を置き、ハイテク商品を生産、輸出基地も建設する。さらに石油化学加工製品や自動車部品、TET=LED液晶スクリーン、生物医薬品、ソフト、ステンレスなどの6大生産基地をつくる。大学は39校30万人が活動し、将来、北京、上海に次ぐ規模とする予定。
 
 南京地区で活躍する外資は米国、日本、スウェーデン、ドイツ、オーストラリア、イギリス、フランス、イタリア、カナダ、フィリピン、韓国、台湾、香港など21カ国・地域を数える。
 
 江寧経済開発区ではスウェーデンのエリクソン、ドイツのシーメンス、台湾のトポリー、イタリアのフィアット、江蘇省の東華を中心とする自動車及び部品、米国のペプシコーラ、ゼネラルミル、東陶、フランスのラファージ(建築産業)などが活動している。
 
 2001年の全区の技術、工業、貿易などの総収入は303.6元。国内向け総生産額は70.8億元、外貨獲得額2.1億元、市の財政収入は10.72億元である。また、事業税、土地税、所得税などで外資に対する優遇措置をとっている。