2005年01月31日
BASF、独メルク社のエレクトロニクス・ケミカル事業を買収
【カテゴリー】:海外(経営)
【関連企業・団体】:BASF

 BASFはドイツのメルク社から高純度薬品等のエレクトロニクス・ケミカル事業を2億7千万ユーロ(約365億円)で買収した。同事業の昨年9ヵ月の売上高は1億5500万ユーロ(約200億円)で、台湾、マレーシア、中国、シンガポール、フランス、オランダ、ドイツの生産拠点、物流センターを含んでおり、BASFの欧州、アジアでの本事業の地位を大幅に強化する。メルクは今後、医薬や液晶・顔料・試薬等の事業に注力する。

 独メルク社は1669年の薬局開業以来続く医薬品会社で、医薬品のほか、液晶、顔料、エレクトロニクスケミカルで世界展開を図っている。1904年、液晶を世界で最初に販売、1934年から1942年にかけて、ビタミンC、B1、EそしてビタミンKの工業生産に成功した。日本では1968年にメルク・ジャパンを設立している。 

 医薬業界で世界第三位の米国メルク社は、同社が1891年に米国子会社として設立したものだが、1917年に第一次世界大戦で米国政府に接収されて独立し、現在は関係がない。