2005年06月23日
中国・盤錦エチレン、エチレン増設計画を変更
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
 遼寧省の盤錦エチレンはエチレン増設計画を変更した。同社では当初、既存の16万トンプラントを40万トンに増設する計画であったが、この場合6ヶ月程度操業を休止する必要があるため、新しく30万トンプラントを新設することとし、政府に申請を行った。既存プラントは10月の定修中にデボトルネックで能力を2万トン増やし18万トンとする。新プラントが完成すると合計能力は48万トンとなる。

 盤錦エチレンは遼寧省政府所有の遼寧 Huajin 化工集団の子会社で石油精製会社の傘下でない唯一のエチレンセンター。(その他の中国のエチレンセンターはすべてCNPC:PetroChinaか SINOPECの傘下。外資とのJVではBASF-YPC と上海 Secco は SINOPEC とのJVで、中海シェル石油化学は中国海洋石油とのJV)

 盤錦エチレンは現在、原料ナフサをPetroChinaの大連、大慶両製油所から供給を受けているが、新増設に関してナフサをどうするかが問題となる。このため新設プラントをナフサソースとのJVとする可能性もある。サウジのSABICと大連實?グループの連合が参加するのではとの噂もある。(両社は大連地区で石化事業を検討中)

 盤錦エチレンは現在、ブタジェン25千トン、PE 125千トン、PP 50千トン、SM 60千トン、PS 30千トン、ABS 50千トン、BTX 80千トンを生産している。