2005年09月01日
新疆独山子石化、石油精製と石化の増設に着手
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
 中国石油天然ガス集団(ペトロチャイナ)の子会社・独山子石化は8月22日、新疆ウイグル自治区独山子で石油精製と石化の増設工事を開始した。
既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=15288

 石油精製能力を現在の年間600万トンから1000万トンに拡張するとともに、100万トン/年のエチレンを新設する。誘導品としては、ベンゼン24万トン、トルエン13万トン、混合キシレン 7万トン、HDPE 30万トン、LDPE 60 万トン、PP 55万トン、SM 32万トン、PS 13万トン、SBS 8万8千トンなどがある。なお独山子石化の既存エチレンプラントの能力は22万トン。

 建設費は総額32.3億米ドル(約3500億円)で、石油精製は2007年までに、エチレンは2008年までに完成する予定。

 増設製油所で使用する原油のほとんどはカザフスタンから国境を越えて1200kmのパイプラインで送られることとなる。パイプラインは昨年9月に着工、本年末に第一期分が完成し、カザフスタン・Atasuから新疆の阿拉山口(Alashankou)を経由し独山子まで年間10百万トンの原油が送られる。更に第二期工事が完成すれば送油量は倍増し20百万トンとなる。

 なおペトロチャイナはカザフスタンの石油会社Aktobemunaigaz の株式85.12%を保有しており、Kenkiyak 周辺の油田権益(Kenkiyak、Zhanazhol 油田など)を保有する。さらに同社は先日、カザフスタンに油田の権益を持つカナダのペトロカザフスタンを買収すると発表している。