2005年11月18日
中国でコークス炉ガス原料の30万トンメタノール設備着工
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 今月1日、山西省孝義市で山西Tianhao 化学の30万トンメタノールプラントの建設起工式が行われた。 中国最大の石炭生産者の1つで、山東省に本拠を置くエン礦集団有限公司(Yankuang Group Co., Ltd. )が出資するもので、コークス炉ガスを原料としている。

 エン礦集団有限公司はこれとは別に、 世界最大の鉄鉱石生産者・輸出者であるブラジルのリオ・ドセと伊藤忠との合弁会社、山東エン礦国際焦化有限責任公司を設立し、ドイツKaiserstuhlのコークスプラントの設備を中国山東省に移設して、年間200万トンの製鉄用コークスと、コークス炉ガスから20万トンのメタノールを生産するプラントを建設中である。
 
 来年早々にも生産開始の予定で、エン礦集団(70%出資)はJVに対して原料炭の供給を行うとともに製品の中国国内販売を担当、リオドセ (25%出資)はブラジル市場の独占販売権を持ち、伊藤忠(5%出資)は、コークスの対日独占販売権及びブラジル以外の国外マーケットの優先販売権を持つ。

 リオドセはこれによりコークス生産事業に進出、鉄鉱石、ペレット、マンガン鉱、合金鉄で構成されている鉄鋼業向けの製品ラインを補強するとともに、ブラジルと中国の関係も一層強化する。

 中国では現在、石炭資源を有する企業の間で石炭化学計画が続出している。
 (参考 既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=17137)