2006年01月17日 |
中国の煙台万華、寧波でMDIの試運転開始 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
(上海発=特約) 煙台万華ポリウレタンは昨年末から寧波のMDIプラントの試運転に入った。 同社は中国唯一のMDIメーカーで、山東省煙台に10万トンのプラントをもっているが、浙江省寧波市の大しゃ(木へんに射)島に16万トン能力のプラントを建設していた。完成すれば能力26万トンとなりアジアでもトップメーカーとなる。同社では新プラントの能力を30万トンに拡大する計画をもっているが、実施の可否は需給状況によるとしている。 中国では煙台万華のほかに、MDIに関して外資の2つの大きな計画がある。 BASF、ハンツマン、上海クロールアルカリ、上海華誼公司、SINOPEC上海高橋石化のJVである Shanghai Lianheng Isocyanate は上海ケミカルパークで2006年に年産24万トンのMDIをスタートさせる。このイソシアネートコンプレックスでは、ほかに、Shanghai BASF PolyurethaneでTDIを生産し、Huntsman Polyurethanes Shanghai がMDI精製を行う。 同じ上海ケミカルパークでBayer Polyurethaneが2008年スタートで23万トンのMDI生産を計画している。同社は能力を12万トン増やし35万トンとすることで政府の承認を得ている。 2004年に中国はMDIを10万トン生産し、30万トン輸入している。MDIの需要は今後5年間で年率10ー12%で伸びると予想されているが、これらが完成する2008年には供給過剰になるのは必至とみられている。このため煙台万華ではロシア、シンガポール、中東などに支店を設け、海外需要の開発に努めている。 |