2006年10月27日
中国藍星集団がローディアのシリコーン事業買収
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

 中国化工集団公司(ChemChina)の子会社の中国藍星はローディアとの間でローディアのシリコーン事業を買収する契約を締結した。26日に北京で調印式が行われた。

 ローディアのシリコーン事業は、2005年の売上高が417百万ユーロで従業員は合計1200人、欧州が中心で、フランスに2箇所大きな工場を持っている。アジアでは、上海と江西省、マレーシアと豪州に工場を持つ。

 ローディアは、本取引は事業価値を2005年の金利・税金・償却前利益の7倍強の4億ユーロをベースにしており、2−3月内に完了するだろうとしている。

 藍星とローディアは2004年10月にシリコーン事業で提携の覚書を締結し、2005年5月にはローディア技術により年産20万トンのメチルクロロシランのプラントを建設することで合意書を締結、同時に両社はそれぞれのシリコーンの上流及び下流分野での活動をグローバルに戦略統合する可能性について2006年央までに検討するとしていた。検討の結果、今回の事業売却にいたったと思われる。

 藍星は本年、江西省南昌市に年産10万トンの新しいシリコーンモノマー工場を建設、これにより同社の南昌での生産能力は同20万トンとなる。
 (既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=16200 )

 ローディアは、この売却は世界で主導的地位を占める事業に専心するという基本戦略に沿い、かつ負債縮減に役立つものとしている。

 一方、ChemChina はこの数年海外の化学事業の買収に積極的で、2005年10月には豪州の石化会社Qenos(エクソンモービル53%、旧ICIオーストラリアのOricaが47%出資のJV)を買収した。
(既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=17445 )

 同社はまた、本年1月にはCVC Capital Partnersから フランスの子会社で動物用栄養製品メーカーの Adisseoを買収している。
(既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=17959 )