2006年12月13日
SINOPEC、四川省で天然ガスベースのMTO計画
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
 SINOPECはこのほど、四川省達州(Dazhou)市政府との間で、大規模メタノールとMTO(methanol-to-olefin) 建設の覚書に調印した。

 中国では石炭ベースのMTO計画が一般的だが、達州市にはSINOPEC所有の巨大な普光(Puguang)ガス田があるため、本計画では天然ガスをベースとする。
 
 投資額は約10億ドルで、能力はガスベースのメタノールが180万トン、オレフィン(エチレン、プロピレン)が60万トンとなっており、SINOPECでは2007年中の建設開始を考えている。

 SINOPEC傘下の石油精製研究所(Research Institute of Petroleum Processing) がMTO技術を開発しており、この技術を使用する予定だが、陝西新興煤化工公司が採用するDalian Institute of Chemistry and Physics, CASのDMTO(Dimethyl Ether /Methanol to Olefin)技術も選択肢の一つとなっている。

(既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=20331参照)

 普光ガス田の埋蔵量は3500億m3で、SINOPECでは今後、四川省の天然ガス採集と利用のため88億ドル以上を投入するとしている。