2007年04月27日
滄州大化、河北省でTDI 5万トン増設
【カテゴリー】:海外
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(上海発=特約)

 滄州大化(Cangzhou Dahua)は河北省滄州市の臨港化工区でTDIを増設する。

 同社は現在、滄州市に30千トンのプラントを持ち、50千トンのプラントを臨港化工区に建設中(2008年完成予定)だが、これに隣接して50千トンプラントを増設する。これが完成すれば、同社のTDI能力は130千トンとなる。完成時期等は明らかにされていない。

 滄州大化は河北省に本拠を置き、上海で上場している。尿素580千トン、アンモニア300千トンプラントを持ち、TDIでは現在、BASF、Gansu Yinguang TDI (甘肅銀光) に次ぎ、第三位のメーカー。

中国のTDIの需給は以下の通り。(千トン)
 Year 生産  輸入  輸出   消費
 2004  66   246    7.5    304.5
 2005  70   238    7.5    300.5
 2006 140   163    6     297

 中国への輸出は韓国と日本が主で、2006年では163千トンのうち、韓国が52千トン、日本が46千トンを輸出している。

 本年はBASFの上海の160千トンプラントがフル稼動するため、輸入は大幅に減少する。

 4月末現在のTDIメーカーの能力は以下の通り。(千トン)

上海BASFポリウレタン(上海)  160
甘肅銀光TDI(甘肅省白銀)   50 (→ 100)
滄州大化(河北省滄州)      30  (→ 80 →130)
藍星グループ(山西省太原)    30
Yantai Juli (山東省莱陽)     15
合計                 285

 なお、バイエル・マテリアルサイエンスは上海ケミカルパークで、新製法を採用して300千トンのTDIを建設すると発表している。2009年完成を目指す。
(既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=20740

 このほか、遼寧North Jinhua ポリウレタンが遼寧省 葫蘆島(Huludao)市で50千トンのTDIを建設中で、2008年末から2009年初めにスタートの予定。

また、上記の甘肅銀光TDIも2010年までに100千トンに増設する予定だ。