2008年12月10日 |
信越化学 CIRES社を完全子会社化 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:信越化学工業 |
信越化学工業(本社:東京、金川千尋社長)は10日、塩ビ製造販売のCIRES社(本社:ポルトガル)を完全子会社化するための手続きに入ったと発表した。 CIRES社は1960年にポルトガルの現地法人と信越化学、三井物産の共同出資でポルトガルのエスタレージャに設立された。以来半世紀近く、同社は塩化ビニル樹脂の製造とポルトガル・スペインといった南欧市場を中心とした販売を担ってきた。現在、年産約20万トンの生産能力を持っている。 現在の出資比率は、現地法人等合計:47.86%、三井物産グループ:26.07%、信越:26.07%だが、まず12月9日付けで現在の株主の1社であるINEOS Chlor Vinyls の保有株式全株(26.23%)を買い取る契約を締結、これにより過半数取得後、残りの全株式を対象に公開買付けを実施し、完全子会社化を目指す。全株式取得に必要な資金は、約19百万ユーロ(約22億円)となる予定。 信越化学の塩ビ事業は、アメリカのシンテック社を中核とし欧州、日本と併せた3極体制で安定供給を行っている。同社では欧州での塩ビ需要の伸びに対応し、オランダのシンエツPVC社の生産能力を2006年に年産45万トンに拡張、今回のCIRES社の完全子会社化で信越グループの欧州における塩ビ事業の基盤を固める。欧州での塩ビ需要は省エネ対策用として断熱性が求められる窓枠などの堅調な伸びが見込まれている。 【CIRES社の概要】 ・商号:Companhia Industrial de Resinas Sinteticas, CIRES, S.A. ・本社所在地:ポルトガル・エスタレージャ(ポルトガル北部、ポルト市近郊) ・代表者:R.B.オルタ ・主な事業内容:塩化ビニル樹脂の製造・販売(生産能力:約20万トン/年) ・設立年月:1960年11月 ・資本金:15百万ユーロ ・発行済株式総数:普通株式 15,000,000株 ・従業員:124名(2008年6月30日現在) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1228893232.doc |