2009年02月19日 |
鎮江奇美化工、新ABS工場スタートで能力70万トンに |
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(上海発=特約) 鎮江奇美化工(Zhenjiang Chi Mei Chemical)はこのたび江蘇省鎮江市で10万トンのABSプラントをスタートさせ、合計能力を70万トンとし、中国第一のABSメーカーの地位を固めた。 新プラントは2007年8月に建設を開始した。一部の機器は、江蘇省太倉市で6万トンのABSプラント建設を計画し、その後中止したSinochemから購入した。 鎮江奇美化工は2008年に、台湾の奇美実業(Chi Mei )と国喬石化(GPPC)が両社の鎮江市のABS事業を統合して設立した。GPPCは25万トン、奇美は35万トンのプラントを持ち、奇美は更にこの10万トンプラントを建設中であった。 既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=23531 このプラントは当初は2008年下期にスタートの予定であったが、経済情勢の悪化、ABS価格の急落で延期されたもの。 本年に入り、中国政府が内需拡大策の一環として農民の家電購入の補助金発給(「家電を地方へ」)を行っており、ABSの需要も価格も上昇に転じている。 中国のABSメーカーの能力は以下の通り。 (2009年2月現在) 鎮江奇美化工(江蘇省鎮江市) 700千トン(台湾奇美/台湾GPPC) LG甬興化工(浙江省寧波市) 500千トン(韓国 LG Chem 75%/甬興化工25%) 寧波FPC(浙江省寧波市) 250千トン(台湾FPC) シノペック高橋化学(上海市) 200千トン ペトロチャイナ吉林(吉林省吉林市) 190千トン ペトロチャイナ大慶(黒龍江省大慶市) 105千トン 新湖(常州)石化 (江蘇省常州市) 70千トン(韓国 SH Energy & Chemical/常州プラスチックほか) 華錦集団(遼寧省盤錦市) 50千トン ペトロチャイナ蘭州(甘粛省蘭州市) 50千トン 合計 2,115千トン 韓国のSH Energy & Chemical は旧称 新湖石油化学(Shinho Petrochemical)で、韓国のABSプラントを移設した。現在韓国ではEPSのみを生産している。 |