2009年05月12日
中国科学院、石炭からのMEG生産(Coal-to-MEG)に成功
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

 中国科学院は5月7日、記者会見を行い、世界で初めて石炭からのモノエチレングリコール生産(Coal-to-MEG)に成功したと発表した。10,000トン/年のデモンストレーションプラントでの生産に成功、専門パネルの評価に通った。

 この製法は中国科学院福建物質構造研究所と江蘇省の丹化(Danhua)グループ及び上海のGEM Chemical Technology により開発された。石炭ベースのsysgas からMEG を生産する。

 丹化グループ側で300トン/年のパイロットプラントと、10,000トン/年のデモンストレーションプラントを建設、後者は2007年12月から1年以上にわたり、順調に操業を続け、このたび、この製法が成功したと評価された。

 中国では余り不思議なことではないが、一方で新製法のテストをしながら、その結果を確認する前に、2007年8月に通遼 GEM Chemical が内蒙古の通遼(Tongliao)経済開発地域で240百万ドルを投じて200千トン/年のCoal-to-MEGプラントの建設を開始した。

 同社は中国科学院と丹化グループ及びGEM Chemical のJVで、当初は2008年下期にスタートする予定であったが、現在も建設中で、2009年末にスタートする。原料として褐炭を使用するもので、5年のうちに能力を120万トン/年に拡張する計画。

中国のMEG の生産量と輸入量は以下の通り。(単位:100万トン)
Year  生産量    輸入量
2006   1.58     4.06
2007   1.88     4.80
2008   1.95     5.22