2009年06月25日
中国商務部、サウジ等からの輸入メタノールにダンピング調査開始
【カテゴリー】:行政/団体(海外)
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(上海発=特約)

中国商務部は6月24日、サウジアラビア、マレーシア、インドネシア、ニュージーランド原産の輸入メタノールに対してダンピング調査を開始したと発表した。

商務部は5月4日に上海焦化(Shanghai Coking Chemical)、内蒙古遠興エナジー(Yuanxing Energy)、エン礦國泰(Yankuang Cathay)、Yankuang Lunan、Pingmei Lantian などの中国メーカーからダンピング調査の申請を受理し、その後検討してきたもの。

調査は1年間行われるが、場合により半年延長される。

過去1年で中国東部のメタノール価格は劇的に下落した。昨年第2四半期にトン当たり4930人民元であったのが、最近は1900人民元になっている。これは経済危機の影響とともに、安価な海外のメタノールの流入によるもので、国内メーカーは輸入数量の増加と価格の低下の被害を受けたとして、メタノール市場の安定化のため政府にダンピング調査を要請した。

本年の輸入数量は年換算で6,974千トンとなる。

中国のメタノールのバランスは以下の通り。(千トン)


                       生産 輸入 輸出 消費
2007 10,760 845 563 11,042
2008 11,120 1,434 368 12,186
2009(5か月) 3,910 2,906 1 6,815