2008年11月17日
中海石油化学、海南島でメタノール工場建設開始
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(上海発=特約)

中国海洋石油(CNOOC)の子会社中海石油化学(China BlueChem)は11月12日、海南省東方市でメタノール工場の建設を開始した。

天然ガス原料のメタノールで、能力は80万トン、建設費は147百万ドル。
Davy プロセスを使用するもので、2010年第4四半期のスタートを目指す。

原料の天然ガスはCNOOCの南シナ海のLedongガス田から送られる。現在、ガス田から東方市のエネルギー・化学基地まで、海上105km、陸上68kmのパイプラインを建設中。

CNOOCは2006年にまず、香港のラミネート会社、KingBoard Chemical (建滔化工集団)との60/40の合弁会社で、東方市に60万トンのメタノール工場をスタートさせた。

  既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=19784

今回の計画はCNOOCの海南島での第二のメタノール計画で、当初案では能力113万トンで、2008年末に生産開始の予定であった。

なお、国家発展改革委員会(NDRC)は天然ガスの有効利用のため2007年8月30日以降、天然ガスを原料とするメタノール生産を禁止したが、既に天然ガス供給契約を締結している場合は除外されており、本計画はそれに該当する。
また、NDRCは2006年7月の通達で、石炭を原料とするメタノール又はDMTでは能力100万トン未満のものを禁止したが、天然ガス原料についてはこれは適用されない。

東中国市場では、本年6月のメタノール価格は720ドル/トンであったが、最近は280ドルに近づいている。
このため、上海の Shanghai Coking (石炭ベース、能力 72万トン)や内蒙古の博源聯合化工(能力100万トン)などのメーカーは生産を停止したり、操業度を落としている。

このような時期のため、中海石油化学では建設費を大幅に削減できるとみている。