2010年05月19日
Sinopec-KPCの石油精製・石油化学計画、NDRCが仮承認
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:SINOPEC
湛江市東海島(左下)

(上海発=特約)

中国の国家発展改革委員会(NDRC)は5月14日、シノペックとクウェート石油(KPC)のJVによる広東省湛江市東海島での石油精製・石油化学計画を仮承認した。

この計画は当初、広州市南沙経済開発区での実施として、2006年に7月にNDRCから承認を得たが、これに関して環境面から反対が相次いだため移転を検討し、シノペックは昨年8月に移転先を湛江市東海島に決めたと発表した。

既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=27242

投資額は600億人民元に達する見込みで、年産1500万トンの製油所と、100万トンのエチレン及びPE、PP、BTX、MEGなどの誘導品からなっている。誘導品の品目、能力など詳細は明らかにされていない。

KPCは原油を供給する。
スタートアップは2013年を予定している。

シノペックとKPCはそれぞれ50%を出資する。KPCはこのうちのいくらかをパートナーに売却する計画で、候補にはダウやBPが挙がっている。当初シェルがKPCと交渉したが、シェルは参加しないことを決めている。

計画は環境部の環境アセスメント待ちで、これを得て、NDRCの最終承認を受ける。

なお、2009年における中国の石油精製能力は以下の通りとなっている。

 シノペック    223.5百万トン
 ペトロチャイナ 142.5百万トン
 その他      111.0百万トン
 合計       477.0百万トン