2010年07月16日 |
ポリプロ設備の縮小進む、来春の宇部PP合わせ25.9万トン減に |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:ケムネット東京 |
日本ポリプロが15日、鹿島(三菱化学)と五井(チッソ石油化学)のPPプラント計16万9,000トンの停止を発表したしたが、今年4月には最大手メーカーのプライムポリマーが連結子会社である宇部ポリプロの年産9万トン設備を11年3月末かぎりで停止すると発表している。 日本ポリプロの2プラントと宇部ポリプロを合わせると、停止プラントの規模は年産25万9,000トン、国内全生産設備能力(326万8,000トン)の約8%が来年上期には“消える”ことになる。 ポリプロ業界はこれまでも変遷が激しく、07年には浮島ポリプロが撤退(サンアロマーに設備譲渡)して、メーカーは現在6社体制といわれている。しかし、6社のうち宇部ポリプロと徳山ポリプロは、プライムポリマーの生産委託を受けているだけなので、本来的にいえばメーカーはすでに、プライムポリマー、日本ポリプロ、サンアロマー、住友化学の4社に集約されているといえる。 先の「化学ビジョン研究会報告書」には、“中東産油国やアジア新興国の台頭で、石化製品をめぐる国際競争はさらに激化し、需給構造や環境に大きな変化が見られようとしている”とある。わが国ポリプロ業界がどう変わろうとしているのか注目される。 【ポリプロピレン・4社の生産能力】単位:トン(2010年6月末現在:ケムネット東京調べ) (1)プライムポリマー 136万2,000 ・市原工場 22万4,000 ・姉崎工場 40万 ・大阪工場 44万8,000 ・徳山PP 20万 ・宇部PP 9万 (2)日本ポリプロ 124万4,000 ・鹿島工場 64万6,000 ・五井工場 32万9,000 ・川崎工場 8万9,000 ・水島工場 10万 (3)サンアロマー 34万7,000 (4)住友化学 31万6,000 ◇合計生産能力 326万8,000 |