2012年10月16日
昭電子会社、「紫外光応答型」光触媒酸化チタン開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:昭和電工
開発した酸化チタンの電子顕微鏡写真

昭和電工は16日、連結子会社の昭和タイタニウム(本社:富山市:海老沼彰社長)が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトで「紫外光応答型光触媒材料」として、最高レベルの活性を持つ酸化チタンの開発に成功したと発表した。

同社は今月11日にNEDOと共同で「可視光応答型光触媒」の開発を発表したばかりだが、「可視光型」が光の当たりにくい室内での使用に適しているのに対して、今回開発した酸化チタンは、光エネルギーによって特定の化学反応を加速する。強い酸化還元反応によって容易に有機物を分解する。また親水性に優れているため“水滴”をつくりやすい特徴がある。このため屋外で、壁面に塗布することで建造物の汚れを落とすことができる。窓ガラスの曇り止めなどにも利用できる。

酸化チタンはこれまで結晶に欠陥が生じやすく、光触媒材料とした場合、光の利用効率が低下し、触媒活性が下がる問題があった。昭和タイタニウムはセラミックコンデンサー向けの超微粒子製造技術(気相法)を応用してこの課題を克服し、微細で欠陥の少ない酸化チタンを開発した。

同社は10月25日に東京・品川のコクヨホール(港区港南1-8ー35)で開催される、NEDO「循環社会構築型光触媒産業創成プロジェクト」成果報告会で発表する。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1350350669.doc