2017年06月01日 |
積水化学など、ペプチド原薬供給体制構築へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:積水化学工業 |
積水化学工業は1日、「中分子創薬」の中でも世界各国で競争が始まっている特殊ペプチド原薬の安定的な供給体制を構築するため、ベンチャー企業のペプチドリーム(本社:東京都目黒区、窪田規一社長)および塩野義製薬と3社を中心に新会社を設立すると発表した。 ペプチドリームが保有する日本発ペプチド技術を国外に拡散させず、オールジャパン体制でペプチド医薬品市場を 確保していく方針だ。すでに大塚化学、島津製作所、長瀬産業、日産化学などの各社と高品質特殊ペプチド原薬の低コストで安定した供給体制について検討しており、8月中旬には発表の予定だ。 一般的な医薬品は多くが分子量500以下と低分子だが、バイオのような生物製剤は高分子。特に抗体医薬品の場合は15万と分子量がケタ違いに高くなる。それだけ薬理機能を発揮できるメリットはあるものの、生産設備や管理面で製造コストも高くなる。 ペプチドは分子量は低分子医薬品と生物製剤の中間に位置している。低分子医薬品では標的とすることができないような分子(タンパク質など)にも薬理作用を発揮する。化学合成法で製造可能なためライン生産できコストも安くなる。医薬業界では、新薬の創薬には薬価が重要な要素となるため、ペプチドを有効成分とする中分子医薬品開発に注目が高まっている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1496306558.pdf |