2006年02月21日
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
テキスタイル機能材ビジネスの売却でハンツマン社と合意

2006年2月21日、東京
(2006年2月20日バーゼル発表)
News Release
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
テキスタイル機能材ビジネスの売却でハンツマン社と合意
* ビジネスと社員にとって、可能な限り最善の解決策
* ハンツマン社による化学業界内での買収
* 売却額は約3億3,200万スイスフラン
* コアビジネスへの集中に向けた戦略
チバ・スペシャルティ・ケミカルズは、2006年2月20日、ハンツマン社へのテキスタイル機能材ビジネスの売却に関する最終的な合意に至ったと発表しました。売却額は、キャッシュと引受負債を含め、約3億3,200万スイスフランです。最終的な事業の引渡しは、包括的な分離プロセスと必要な関係省庁の承認を経て、2006年第3四半期を予定しています。
売却は、資産と債務を含めたテキスタイル機能材ビジネスが対象です。テキスタイル機能材セグメントの社員約3,300名とグループのサポート部門の社員900名が、ハンツマン社に移籍します。
取締役会は、数ヶ月に及ぶ徹底的な評価の結果、ビジネスの分離を決定しました。その過程では、投資銀行によるアドバイスを受け、競売の一環としていくつかの入札も検討しました。
ハンツマン社は米国化学企業として上場しており、2004年の売上は115億ドルを計上、全世界に1万1,300名の社員を擁しています。2003年、同社は、バーゼルを拠点とする旧チバ・スペシャルティ・ケミカルズのポリマー事業部であった、バンティコ・グループを買収しました。
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ 取締役会 会長 兼 最高経営責任者であるアーミン・マイヤーは次のように語ります。「2005年8月、テキスタイルビジネスの展開に基づき、取締役会は、分離も視野に入れた、テキスタイル機能材の戦略的オプションの評価を行うことを決定しました。その目的は、テキスタイル機能材ビジネスの持続可能な未来を確保し、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ全体のポジションを強化、そして社員の権益を考慮に入れた一つの解決策を探ることでした。そして、分離が最善の選択肢であるという結論に至りました。テキスタイルビジネスは、より幅広く、より地域密着型の顧客基盤を持つため、他の3セグメントとは別の事業構造が必要です。
分離によって、コア事業であるプラスチック添加剤、コーティング機能材、製紙・水処理剤ビジネスに集中し、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ全体のポジションを強化し拡大するという、取締役会の戦略的意志が強化されます。すなわち、プラスチックやコーティング業界におけるリーダーシップを拡大すると同時に、水処理剤や製紙薬品分野でのポジションを強化し、製紙・水処理剤セグメントの収益性改善に集中して取り組んでいきます。」
テキスタイル機能材ビジネスの簿価と売却価格との差額に関して、税引き後で約2億5,000万スイスフランの評価減が発生し、2006年の取引のクロージングの際に計上されます。さらにこの売却とセグメントの分離、派生する組織調整に関連して、1億から1億2,000万スイスフランの税引き後のコストが、2006年に計上される予定です。これには、クロージング後にビジネスを適応させるためのコストとして、4,000万スイスフランを限度としたハンツマン社への支払い分を含んでいます。
契約対価の一部は、現金で支払われますが、7,500万スイスフランは、債務引受となり、その事業に関連する年金積立不足額を含みます。この取引の結果として、予想される総コスト支払後、年金積立不足額を含めた当社の純負債は、2006年に2億スイスフラン、翌年以降8,000万から1億スイスフラン削減されます。
テキスタイル機能材ビジネスの分離によって、チバ・スペシャルティ・ケミカルズは、残りのグローバルなコアビジネスのニーズに合わせて、組織的および地理的構造を簡素化します。さらに、ビジネスプロセスを調和させ、新しいソフトウェアを採用し、全社的なシステム構築が進行中です。最初の地域における新システムへの移管は2006年秋に予定しています。
先日発表しましたように、当社は2006年の売上は、現地通貨ベースで昨年を上回ると見ています。2006年の収益性およびキャッシュフローの見通しについては、4月に予定している第1四半期の業績発表の際に発表します。
***
テキスタイル機能材セグメントの2005年度の売上は13億スイスフランでした。欧州、アジア、南北アメリカに強力な生産ネットワークを擁し、世界中に10,000を超える顧客があります。次の表は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ全体におけるテキスタイル機能材ビジネスの占める割合を示したものです。

テキスタイル機能材 グループにおける割合
売上高 12億8,300万スイスフラン 17%
調整後EBITDA* 1億1,500 万スイスフラン 12%
EBIT* 6,300万スイスフラン 11%
人員数** (テキスタイル機能材 + グループのサポートスタッフ) 約 4,200 名 22%
研究開発費 2,900万スイスフラン 10%
新規設備投資 2,700万スイスフラン 10%
* リストラクチャリング、減損、その他費用計上前
** 約4,200名のうち約900名は、グループのサポート部門のスタッフで、サポート部門スタッフ全体の25%を占める。

チバ・スペシャルティ・ケミカルズ (スイス証券取引コード: CIBN、ニューヨーク証券取引コード: CSB) は、お客様の製品に付加価値の高い効果を提供しています。私たちは、革新的な製品やワンストップのエクスパートサービスを提供しながら、お客様に選ばれる企業となるよう努めています。私たちは、テキスタイル、プラスチック、紙、自動車、建築物、ホーム・パーソナルケア製品など、幅広い製品に性能、保護、色、そして耐久性を与える、クオリティ・オブ・ライフの向上につながる効果を創造しています。世界120ヶ国以上で活動し、選ばれた市場でリーダーとなることを目標としています。全世界での2005年の売上高は約74億スイスフラン(6,564億円)、イノベーションを促進する研究開発に3億スイスフラン(266億円)を投入しています。
今回の取引に関し、Greenhill & Co. International LLP がチバ・スペシャルティ・ケミカルズのファイナンシャルアドバイザーを務めました。
ハンツマン社(グループ本部:米国ユタ州ソルトレイクシティ)は、汎用化学品および特殊化学製品の世界的な製造および販売会社です。同社は、化学品、プラスチック、自動車、航空産業、靴、塗料・コーティング、建設、テクノロジー、農業、ヘルスケア、テキスタイル、洗剤、パーソナルケア、家具、電化製品、パッケージングなど、幅広い産業に対する基盤製品を製造しています。
パッケージングのイノベーションにおけるパイオニア的存在として知られ、その後、石油化学品で急速に総合的成長を遂げ、ハンツマン社は現在115億ドルの売上を計上、1万1,300名の社員を擁し、22カ国に62ヶ所の拠点があります。
世界の主な基幹産業は、幅広い最終製品の用途向けに基礎的な製品を生産するハンツマン社のビジネスに依存しています。

当ニュースリリースは、2月20日スイス、バーゼルにおいて英文で発表されたものを、和文翻訳したものです。オリジナルの英文発表資料の入手をご希望の方は、下記までご連絡ください。

* この件に関するお問合せ

チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社
コミュニケーションユニット
TEL: 03-5403-8220
FAX: 03-5403-8223
URL: www.cibasc.com (グループ/英語)
www.cibasc.com/japan (日本法人/日本語)


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