2002年12月24日 |
エチレンの来年の需要、経産省が1.3%減の708万tと予想 |
内需は1.2%増えるも、出超量が大幅に縮小 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は24日、石油化学製品の今年の需要実績見込みと来年の需要見通しを明らかにした。 それによると、エチレン換算の今年の総生産量は前年を2.9%下回る715万tにとどまり、一方、来年の必要量は今年よりさらに1.3%減って708万tになるとの見通しになっている。 同局がまとめた石油化学製品の14年の実績見込み量は、エチレン換算内需量が前年比0.9%減の598万t、輸出入バランスが前年の横並びの118万8,000tの出超、必要量が同0.8%減の717万t、在庫調整分が3万8,000t、実生産量が同2.9%減の715万t--となっている。 内需の縮小については、景気の低迷と主要ユーザーの海外移転などによって上期が大きく落ち込んだのが響いたと説明している。輸出入バランスの出超量が前年の横並びとなった点については、輸出が中国の需要の好調に支えられて1.9%増えた反面、加工製品を中心とした輸入が4.9%増となったのが要因と分析している。 一方、来年の予想は、内需量が今年に実績見込み量比1.2%増の605万t、出超量が同14%減の102万2,000t、必要量が同1.3%減の708万tとなっている。 内需が景気の回復によって若干増えるものの、アジア諸国や中東の石油化学新興勢力の台頭で輸出入バランスが悪化するので、必要生産量は引き続き減少が避けられないとの判断である。 主力誘導品であるポリオレフィンの来年の見通しについては、LDPEもHDPEもPPも全て内需が今年を上回ると予想している。予想伸び率は、それぞれ2.5%、1.4%、3.3%--となっている。しかしLDPEは輸出入バランスが入超に転じ、またHDPEは入超量がさらに拡大すると予想、したがって両PEの必要量はともに今年を下回るとの結論を下している。LDPEは2.0%減の195万t、HDPEは3.9%減の112万tという予想である。それに対してPPの場合は出超量の縮小が11%の小幅にとどまるので、必要量は今年を2.9%上回って280万tになるとの予想になっている。 ニュースリリース参照 ●15年石化製品需要見通し http://www.chem-t.com/fax/images/02C24008.tif ●14年1〜12月実績見込み http://www.chem-t.com/fax/images/02C24009.tif |