2002年12月24日 |
経産省、芳香族の来年の需要は全て今年超えと予想 |
いずれも国内の誘導品需要の大幅増を見込む |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は24日、芳香族3製品についても今年の需要実績見込みと来年の需要見通しをまとめた。この中では、来年の内需が3製品とも今年の実績見込みを大きく上回ると予想されている点が注目される。必要量についても、3製品すべてが今年の実績見込みを上回るとの予想になっている。 同局がまとめた芳香族3製品の今年の内需の実績見込みは、ベンゼンがスチレンモノマー(SM)の定修の集中の影響で前年の実績を2.9%下回ったものの、トルエンは不均化向けの需要増でわずか0.3%ながらも前年を上回り、またキシレンはパラキシレンの内需の着実な拡大と輸出の増加で同じく前年を1.7%上回ったとされている。輸出入バランスや在庫調整分を加えた総生産見込み量は、ベンゼンが439万tで前年比0.7%減、トルエンが159万tで同5.4%増、キシレンが492万tで同1.6%増--となっている。 一方、来年の内需については、ベンゼンが今年の実績見込み比8.9%増の460万t、トルエンが同6.7%増の165万t、キシレンが同3.6%増の461万t--と予想されている。エチレン系製品に比べて伸び率がいずれも高い点が目を引く。ベンゼンはシクロヘキサンやフェノールの需要の回復とSMの輸出の増加で、またトルエンは不均化向けの需要の拡大で、そしてキシレンは新規PTAプラントの立ち上がりで、それぞれ今年の需要を上回るのが確実との見方である。 輸出入バランスは、3製品全てが引き続き出超となると予想されている。ただし、ベンゼンとキシレンは今年の実績見込みを下回ると見られている。 しかし、内需量に出超量を加えた総必要量はいずれの製品も今年の実績見込みを上回るとの予想になっている。ベンゼンは同6.8%増の472万t、トルエンは同8.1%増の172万t、キシレンは同2.5%増の507万tと予想されている。 ニュースリリース参照 ●15年石化製品需要見通し http://www.chem-t.com/fax/images/02C24008.tif ●14年1〜12月実績見込み http://www.chem-t.com/fax/images/02C24009.tif |