2002年01月07日
三井化学・中西社長は「さらなる拡大」「強い三井化学」呼びかけ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、三井化学

 三井化学の中西宏幸社長は年頭挨拶で「不況のトンネルはまだ出口が見えない」と述べたあと「さらなる拡大・成長を目指し自分を鍛えよう」、また住友化学との事業統合に向けて基礎体力を強化し「強い三井化学」を構築しよう、など要旨次の通り呼びかけた。


 今や世界経済は同時不況の真っ只中にある。こうした事態は、過去10年間に経験したことのないものであり、21世紀は波乱に満ちたスタートとなった。

 当社は、発足以来「世界の市場で存在感のある総合化学企業」、すなわち「強い三井化学」を目指して邁進してきた。2001年度から3カ年の中期経営計画では、「さらなる拡大・成長」、「連結経営体制の構築」、「環境、安全、品質の確保」の3つをキーワードに着実に諸施策を進めている。

 現在の厳しい不況は目下のところトンネルの出口が見えず、少なくとも本年一杯はこの状態が続くものと予想される。こうした状況下では、次に来る経済回復の波に乗っていけるよう、徹底的に自分を鍛え、体力を蓄えていくことが肝要だ。そのため、聖域のない業務改革の推進を通して変革を進めていく。

 まず、部門長の責任/権限をより強化すること等により、意思決定のスピードアップを図る。次に、管理会計と財務会計を一致させる方向で会計制度の見直しを行い、経営情報のタイムリーな対外発信に役立てる。
 
 更に、連結経営の強化のため、各関係会社の使命の明確化と必要な機能の強化を進める。また、仕事/情報、製品/中間製品、原材料/資機材/予備品、貸金/資産等、ビジネスプロセスのいたるところに溜まっているあらゆるインベントリー(在庫)の削減に取り組むことで、意思決定のスピードアップ、スピーディーなアクションに努めていく。こうしたことが、住友化学との事業統合に向けて基礎体力を養い、競争力を高めていく源泉になる。

 厳しい状況で新年を迎えたが、「強い三井化学」の構築に向けて、強い意志と信念、将来への明るい希望を持って共に歩んでいこう。