2002年01月07日 |
三菱化学、正野社長の訓示は「重点化徹底、まず結果出そう」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学 |
三菱化学の正野社長は新年を迎えて「当社は無配転落という極めて憂慮すべき事態に追い込まれている」と厳しさを訴え、「何よりもまず結果を出さなけばならない」と、要旨次の通り訓示した。 当社の今年3月期は、皆さんの懸命な努力にもかかわらず、大幅な赤字を計上せぎるを得ず、この結果、三菱化学としてスタート以来初めて無配に転落するという、極めて憂慮すべき事態に追い込まれている。今年は、そういう意味でゼロからのスタートの年であり、反転しなげれば後がない年となる。 まず、一刻も早く危機的状況から抜け出し、復配を果たすために、昨年10月4日に「今後の経営対策」として示した通り、固定費の削減、設備投資の抑制、研究開発費の重点化・効率化、事業の整理、総労務費の抑制といった5項目を柱とする施策を、聖域を設けずに徹底して行っていく。 皆さんは、これら施策だけでなく、日頃の活動においても、各自その持ち場持ち場で、利益につながる行動をとっていただかねばならない。今後の成長の原資を作り出すためには、一層の事業の重点化を図る必要があり、そのために収益を上げている事業を売却することも行っていかねばならない。全社・全グループー丸となって身を削り、血のにじむような努力をし、結果を出してこそ初めて、この最大の危機を乗り切ることができるのである。 三菱化学グループの再生の方向についても、「今後の経営対策」の中で、ソリューション型ビジネスに重点を移していくこと、医療とその周辺領域の事実を成長させていくこと、石化については川上ではアライアンスの追求などを通じて競争力強化を図っていくことなど、アウトラインを明確にした。 私は、自らのりーダーシップをもってこれらの施策を積極的に推し進め、次の世代が希望を託せるよう、三菱化学グループを変革・再生させていく覚悟である。 これまでの発想、枠組みを大胆に転換して、陸地の尽きたところを海の始まりとして捉え、果敢に大海に乗り出し、新しい世界を切り拓いていくことが、今こそ私たちには必要である。 本年は、三菱化学グループの命運を左右する極めて重要な年になる。私は、三菱化学グループの再生のために必要とされる諸改革に取り組んでいくので、皆さんも、不沈艦意識を捨て、私と一緒にこの苦境に立ち向かっていっていただきたい。 |