2003年01月08日
エチレン系製品の11月の貿易は輸出入とも前年割れ
輸出と出超量はいずれも3ヵ月連続で前年を下回る
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局が8日に明らかにしたところによると、エチレンとエチレン系誘導品の昨年11月の輸出入通関数量は輸出も輸入も前年同月を下回った。輸出と輸入がともに前年同月を下回るのはきわめてめずらしいケース。また、輸出から輸入を引いた出超量も前年同月を割り込んだ。輸出比率は26.8%、輸入比率は5.8%となっている。
 
 このうちの輸出は、11ヶ月連続で前年同月を上回ったあと3ヵ月連続して前年同月を下回るかたちとなった。出超量も3ヵ月連続の前年同月割れである。輸入が前年同月を下回ったのは4ヵ月振りのこと。
 
 同局の集計によると、エチレン換算の昨年11月の輸出総量は16品目合計で16万5,700t、総輸入量は13品目トータルで2万7,800tとなっている。差し引き13万7,900tの出超である。これらを前年同月に比較すると、輸出は9.4%減、輸入は7.0%減、出超量は9.8%減となる。
 
 主要製品の輸出では、酢酸ビニルの38.0%減、エチレンの28.8%減、HDPEの19.0%減、LDPEの13.8%減、ABSの36.6%増、PVCの23.9%増、PSの15.2%増--などが目を引く。輸入では、EDCの36.6%減、HDPEの33.3%減、SMの153.9%増、エチレンの116.1%増--などが特に目立つ。
 
 こうした結果、昨年1月から11月までの累計は、輸出が前年同期比5.8%増の197万5,600t、輸入が同4.4%減の35万5,500tとなった。輸出入バランスは同8.3%増の162万100tとなっている。

●エチレン換算輸出入実績
http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/trade/9699b