2003年01月20日
SMの12月の内需、7ヵ月連続の前年同月超えに
年計は年後半の盛り返しで前年の2%増に
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は20日記者会見し、SM(スチレンモノマー)とPS(ポリスチレン)の昨年12月ならびに年計の生産と出荷の実績を明らかにした。
 
 それによると、SMの12月の生産は、かねてからのSMプラントのトラブルが終息したため前年同月を8%上回り、極端に縮小していたメーカー在庫が8万t台にもどった。しかしそれでもなお前年同月を2%下回っており、在庫率は0.3ヵ月分と小さい。
 一方の内需は前年同月を6%上回り、この結果SMの内需の前年同月超えは7ヵ月連続に延びた。これは、PSをはじめABSや合成ゴムなど各種誘導製品の需要の回復によるものと同工業会では分析している。
 輸出も好調で、久々に9万t台を取り戻した。アジアの市況が活況を呈したのと、輸出余力が出てきたのがその要因。この結果輸出は前年同月を2%上回り、これに伴い出荷合計は前年同月比5%増となった。
 
 片や、02年計のSMの生産数量は引き続き300万t台を維持したものの前年の横並びに終わった。これには、SMプラントの定修・運休が例年以上に多かったのとプラントトラブルの発生が大きく影響したといえる。
 しかし内需は前年を2%上回った。第1・四半期は前年を10%下回ったが、ユーザーの在庫調整が完了した年後半に大きく回復したことによる。
 輸出は1%増にとどまった。中国などからの引き合いは活発であったが、輸出余力がなかったため微増におわった。この結果、SMの02年合計の総出荷量は前年の2%増となった。
詳細は別表の通り。単位はトン。