2003年01月21日

三菱化学もSMの国内価格を再修正へ

ベンゼン等の急騰に対処、キロ15円引き上げ

【カテゴリー】：市況 【関連企業・団体】：三菱化学

三菱化学は20日の出荷分から、SM（スチレンモノマー）の国内価格を再修正することにして各需要家に説明するとともに説得を開始した。 　 　今回の上げ幅は、1キログラム当たり15円。同社は昨年春に原料ナフサの高騰を理由に同15円の値上げを実施したが、最近になってナフサ価格がさらに上昇、加えてベンゼンの国際価格が全世界的な品不足もあって急騰してきたため再値上げに踏み切らざるを得なくなったと説明している。 　 　最近のベンゼンの国際価格は、主力供給国の米国のスポットものを例に取ると、昨年第4・四半期に1ガロン当たり130セント弱であったのが今年早々には160セントに上がり、そして先週には180セントに上昇、さらに2月のオファーは250〜260セントに急騰している。これに伴い、SMの国際スポット相場も急上昇、アジア地域のトン当たりのCFR価格は800ドルを超えるレベルに達してなお強含みで推移している。しかも、しな不足が一段と深刻になってきてもいる。 　 　こうした中で同社は、供給責任をまっとうしていくには国内価格を再修正するほかないと決断したわけで、同様の動きは他のSMメーカーの間でも広がっている。