2003年01月22日
国内の今年のエチレン装置の定修は6件
前年より2件減少、総設備規模も若干増加
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:住友化学、三井化学、三菱化学

 日本国内で今年定修を実施するエチレン装置は合計6基となることが確定した。昨年に比べると2基少ない。また、稼働プラントの総生産能力も前年より年間17万t規模増える見通しにある。
 したがって、仮に定修時を除いて全てのプラントがフル稼働すれば今年のオレフィンの年間総生産量は昨年を確実に上回ることになる。
 
 オレフィンのうちのプロピレンは、各種誘導品の全世界的な需要の拡大によってこの1年あまりはどの地域でも需給が極度に逼迫している。このためわが国のエチレンセンターも事業採算上、できるだけプロピレンならびにその誘導品を増産したいところ。ただし、その場合は同じ比率で増産されるのエチレンの円滑な消化策をあらかじめきちんと確立してかかることが不可欠であり、それを怠るとエチレン系製品の需給バランスがたちまち崩れ、市況の大幅な混乱を招くことになる。各社がそのあたりをどのように考えて有効な手を打っていくかが注目される。
 
 今年の定修予定プラントは以下の6基。
 ▽出光石油化学・千葉(定修実施年能力は37万4,000t)=4月2日〜5月5日。
 ▽三菱化学・鹿島の第2号機(同45万3,000t)=5月14日〜6月24日。
 ▽大阪石油化学・堺(同45万2,000t)=7月3日〜8月4日。
 ▽三井化学・千葉(同55万3,000t)=7月5日〜7月28日。
 ▽住友化学工業・千葉(同38万t)=9月初旬〜10月中旬。
 ▽出光石油化学・徳山(同17万tの増強炉)=9月中旬〜10月中旬。