2003年01月24日
三菱化学もPTAの価格を内外とも修正へ
輸出価格はトン100ドル、国内価格はキロ15円
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学、三菱ガス化学

 三菱化学は24日、PTA(高純度テレフタル酸)の2月におけるアジア諸国向け輸出価格をトン当たり100ドル引き上げると発表した。1月の価格は同570ドルだが、2月は同670ドルに改める。
 
 今回の価格修正は、主原料のPX(パラキシレン)の全世界的な価格急騰に対処してのもの。PXのアジア地域における現在の価格はコントラクトもので同525ドル平均だが、2月にはこれが同640ドルに跳ね上がるのが確実な見通しとなってきている。先行するスポット相場はすでにFOB700ドルに達している。

 一方、PTAの需要は主力市場の中国をはじめとしたアジア各地で引き続き順調な伸びを遂げており、同社に対するアジア各国からの引き合いも依然として活発な状況にある。こうした中で供給責任を果たしていくには、原料価格の高騰にスライドさせての製品価格の改善が不可欠と同社では説明している。また、同社では、3月の輸出価格もPX等の価格上昇を睨んで再値上げを検討している。PTAの輸出価格の修正表明は20日の三井化学に続いて今回の三菱化学が2社目。
 
 また、国内価格については、三菱化学65%、三菱ガス化学35%の共同出資によるPTA販売会社の「ダイヤティ−エー」が2月納入分以降を対象に、キログラム当たり15円の値上げを実施する。24日から各ユーザーと交渉に入っている。繊維メーカー入り平均同95円を目指していく。