2003年01月24日
カタール、石化拡大計画相次ぐ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 カタールの第2エチレンセンター、カタールケミカル(QーChem)は21日、エチレン年産50万トンプラントの竣工式を行ったが、さらに新規計画が相次いでいる。QーChemは、カタール石油(51%)とシェブロンフィリップス(49%)の共同出資会社で、エチレン50万トンのほか、HDPE45万3,500トン、ヘキセン1万7,500トン各設備が竣工式をあげ、本格運転に入っている。
 
 カタールの第1センターは、すでに稼動中のカプコ(QAPCO)で、同社はカタール石油(80%)、アトフィナ(20%)両社の共同出資。エチレン52万5000トンと、LDPE36万トン設備をもっており、エチレンを72万トンに拡大する計画を進めている。
 
 同国内の石油化学は、エチレン年産100万トンを超えるが、カタール石油はさらに2002年6月、第3センター建設のための契約を関係各社と締結した。同計画は3つのプロジェクトからなっており、完成は2007年の予定。計画の主なものは以下の通りとなっている。
 
(1)Q−Chem;LDPE 35万トン、αオレフィン 35万トン
(2)Qatofin;LDPE 45万トン(カプコ63%、カタール石油1%、アトフィナ36%)
(3)新会社;エチレン 130万トン(Q−Chem53.1%、Qatofin45.69%、カタール石油1%)

 なおカタールにはこのほか、カタールビニル社(カプコ31.9%、カタール石油25.5%、ノルスクハイドロ29.7%、アトフィナ12.9%の4社の合弁)があり、EDC36万8,000トン、VCM23万トンを生産、EDCは半分を輸出している。