2003年01月29日 |
汎用4樹脂の02年4Qの出荷、射出成形用が大きな伸び |
フィルム用もLDとPPは前年超えに |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は29日、汎用4樹脂の昨年第4・四半期(10〜12月期)の需要分野別出荷実績をまとめたが、この中では射出成形用品種が軒並み前年同期を上回っている点が特に目を引く。PSの電気・工業用は16%増、LDPEとPPの射出成形用はともに9%増で、HDPEの射出成形用も1%の小幅ながら前年同期を上回っている。このうちのPPの射出成形用の伸びは、専ら自動車部品向けの需要の拡大によるものと見られる。 また、かねてその動向が注目されるポリオレフィンのフィルム用品種も、PPとLDPEがともに前年同期を上回った。PPは9%増、LDPEは3%増となっている。HDPEのフィルム用だけは5%減と不振を続けている。同樹脂の場合は、引き続き中国を中心としたアジア諸国からの安価なPE袋の大量流入が足を引っ張っている。 他の有力品種では、LDPEの加工紙用の7%増、HDPEの中空成形用の6%増、PPの押出成形用の11%増、PSの雑貨用・他の12%増--などが目立つ。うちHDPEの中空成形用の伸びは、自動車ガソリンタンク向け品種の需要の本格的な立ち上がりによるものと見られる。 前年同期を下回った品種は、LDPEのパイプ用(3%減)、HDPEのフラットヤーン用の1%減)、PPの繊維用(1%減)--だけとなっている。 また、これら4樹脂の昨年下期の実績では、PPの射出成形用の7%増と押出成形用の7%増、HDPEの同じく射出成形用の6%増--などが目を引く。フィルム用品種は、LDPEが4%減、HDPEが12%減、PPが2%増--となっている。 ●2002年7〜12月四大樹脂需要実績 http://www.chem-t.com/link/data/miti/20020712_4.html ●2002年10〜12月四大樹脂需要実績 http://www.chem-t.com/link/data/miti/20021012_4.html |