2003年01月29日
カーボンブラックの昨年の総集荷量は前年の4.7%増
自動車タイヤの輸出の大幅増が大きく作用
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:カーボンブラック協会

 カーボンブラック協会は29日、カーボンブラックの昨年12月と年計の生産ならびに出荷の実績を発表した。
 
 それによると、12月の生産は前年同月比9.3%増の6万3,817トン、出荷は同11.6%増の6万2,305tとなっている。生産は6ヵ月連続の前年同月超え、出荷は9ヵ月連続の前年同月超えである。出荷のうち、ゴム用ファーネスが同11.5%増の5万8,318t、非ゴム用その他が同12.7%増の3,987tとなっている。
 
 この結果、昨年1〜12月の合計は、生産が前年比2.8%増の74万8,250t、出荷が同4.7%増の75万4,133tとなった。出荷の内訳はゴム用ファーネスが同4.6%増の70万7,490t、非ゴム用その他が同5.8%増の4万6,643tとなっている。
 
 出荷の年計の伸びは、当初の同協会の予想を大きく上回るものとなった。これは、メーンの自動車タイヤの生産が輸出の大幅増で大きく伸びたことによるもの。自動車タイヤの月間生産量は昨年11月の速報で12ヶ月連続の前年同月超えとなっている。自動車の生産が6ヵ月連続で前年同月を上回るなど好調に推移していることが大きい。
 
 このため国内のカーボンブラックメーカーは、各社ともフル稼働して旺盛な需要にかろうじて対応してきているところ。それでもなお需要を満たしきれず、輸入の拡大で急場をしのいでいるのが実情という。