2003年01月31日
デュポンの小林新社長「高い目標達成」に自信
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、デュポン

 デュポンの社長に就任した小林昭生氏(前住友化学副社長)は31日開催した記者懇談会で挨拶し「今後は日本でのプレゼンスを上げ、持続的成長を図っていきたい。日本のデュポンには可能性がある」などと抱負を語った。
 
 デュポンの2002年の業績については、売上高240億ドル、純利益は11億300万ドルだが、特別項目を含めないと、純益は20億900万ドルとなり、前年比61%増の大幅増加となると説明。
 
 また経営方針として「R&Dを強化し、5年間に新製品による売上比率を3分の1にする」という目標を掲げていること。新製品としてトウモロコシから繊維をつくる3GTポリマー、生分解性プラスチック、燃料電池、テフロン製品などがあがっていることなど、環境問題への対応も含めて目標が明確であることを強調した。
 
 日本市場での今後の展開については「顧客の要望に応えて迅速に対応し、シェアを伸ばしていきたい。日本のエレクトロニクスや自動車産業は世界をリードしている。日本のユーザーの厳しい要望に応えられれば、世界の市場で受け入れられる」「M&Aも視野に入れて成長を図っていきたい」などと述べた。
 
 「これからは日本でのデュポンのプレゼンス、評価を高め、持続的成長を遂げていきたい。日本のデュポンは、人材や技術力に恵まれている。将来への可能性は大きい」と抱負を語ったが、化学業界には豊富な経験をもっているだけに、言葉には自信がこもっていた。