2003年02月05日
環境省、「化学物質アドバイザー」を募集
リスクコミュニケーション推進の人材の育成・活用へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:環境省

 環境省は、化学物質と環境リスク問題について住民グループなどに中立的かつ客観的な情報を提供してリスクコミュニケーションを推進する人材「化学物質アドバイザー」(仮称)の育成と活用に着手することとし4日、同アドバイザーの募集を開始した。
 
 同省が募集する「化学物質アドバイザー」は、化学物質と環境に係わる各種の説明会で講師を務めたり、意見交換に出席して対話の過程で出てくる化学物質や環境リスクに関する専門的な情報を分かりやすく解説したりする役割を持つもの。つまり、希望する市民グループや企業、さらには地方自治体などに対して化学物質に関する正確な情報を分かりやすく伝えることによって円滑な対話を推進するのが基本的な使命。米国では、環境保護庁の推進によって大学の教員や研究者が専門家チームを作り、住民グループに技術的知識など様々なアドバイスを提供している例がある。
 
 同省では2月14日に募集を終了、継いで17日から26日までの間に事前試験を実施したあと3月の上・中旬に東京と大阪で講習・修了審査会を開き、合格者に登録証を発行する。人数は20人ていどを予定している。当面は研修・登録・派遣等をパイロット事業として推進、その結果を踏まえて正式な制度としてスタートさせる考え。