2003年02月07日
東西石化のAN新プラント、順調に試運転
計画通り3月から営業運転入りできる見通し
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成の全額出資会社である韓国の東西石油化学は蔚山工場内に年産20万t能力のANプラントを建設して試運転中だが運転状況は極めて良好で、このため3月から当初の計画通り営業運転を開始できる見通しにある。

 今回の新プラントの完成で同社のANの設備能力は年33万tとなった。ただし同社では、新プラントの完成に合わせて既存の2系列合計13万t装置のうちの6万t能力の設備の操業を停止している。したがって、3月以降の実生産能力は27万tということになる。
 ANのアジア地域における需給バランスは、中国の需要の拡大もあって極めてタイトな状態で推移している。今年も需要は引き続き拡大していく見通しにあり、このため、これまで同様に米国から大量の流入がなければ深刻な品不足に陥るとの見方が一般的となっている。
 したがって、東西石化も新プラントのスタート当初から一貫してフル稼働していくことになる。なお、今回の東西石化の増設で旭化成グループのANの総供給能力は、ソルーシアからの製品引き取り権5万tを合わせると72万tとなる。