2003年02月10日
三井化学、アセトンの中国向け価格をさらに引き上げへ
2月中旬以降の契約分を620ドル以上に
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は、アセトンの中国向け輸出価格をさらに引き上げることにして同国の需要家ならびにトレーダー筋と交渉を開始した。

 同社では、2月初旬渡しのCFR価格をトン当たり50ドル引き上げて600ドルとしたが、中旬以降の引渡し分を少なくとも620ドルにもっていきたい考え。原料プロピレンとベンゼンの価格の高騰による採算悪化の是正が目的。

 同社では、アセトンのアジア地域における需給バランスが今年に入って再びタイト化しており、しかも今後もなお逼迫状態が続く見通しにあるので、中国の需要家などの同意は十分得られると判断している。中国のアセトンの需要は溶剤向けを中心に活発で、米国や南アジアなどから余剰玉が大量に流れ込まないかぎり、品不足が深刻になると見られている。