2003年02月12日 |
大阪石化、エチレン装置を22日まで臨時運休 |
所期の生産量確保のための点検と対応を目的に |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
大阪石油化学は10日、泉北の年産45万5,000t能力(定修スキップ年は50万t)のエチレンプラントの運転を休止した。22日まで運休し、23日には再開する予定。 この措置は、同プラントがしばらく以前から何らかのメカニカルな要因で狙い通りの稼働率を維持できず、必要な量を思うように生産できない状態が続いているため、臨時運休してその原因を突き止めることにしたもの。つまり点検のための一時的な運休というわけだが、この間に同社では、当初の設計通りに稼働率をきちんと維持していけるようにするための何らかの物理的措置も講じることになると見られる。 わが国のエチレンセンターの間では、ここにきてエチレンプラントの予期せぬ操業率ダウンや関連装置の小トラブルによる短期運休が連続して発生している。昭和電工・大分のボイラーのトラブルはごく短期間で修復でき、56万5,000t能力(同63万5,000t)のエチレンプラントは先週末からフル稼働を再開しているが、出光石油化学・徳山の62万t(同66万7,000t)能力のエチレンプラントは操業率がいまだに狙いのレベルまで回復しておらず、また、大阪石化も計画通りの生産ができない悩みから開放されないままの状態にあった。さいわい、今回の運休中に問題を解決できるのは確実と見られている。ただし、この運休によってわが国全体の2月のオレフィン、特にプロピレンの需給バランスはタイト化が避けられそうにない。 |