2003年02月14日
フラットヤーン製品の輸入比率がさらに拡大
昨年1〜11月トータルではついに61%に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PPならびにHDPE製のフラットヤーン製品の輸入比率が一段と拡大してきている。輸入通関数量のうちの本体重量(金具や皮革などの付属製品を除く樹脂製正味重量)の実績が把握できている昨年1月から11月までの間の累計の輸入比率は史上最高の61%に達している。 
 日本フラットヤーン工業組合がこのほど集計したところによると、同製品の昨年11月の輸入通関数量は本体ベースで7,355tとなった。前年同月を7%上回っている。この結果、1〜11月計は7万986tとなった。前年同期を3%上回る規模である。
 一方の国産品の1〜11月の合計は4万4,641tで、前年同期を10%下回っている。輸入品との合計は11万5,627tで2%減となる。したがって同期の総需要量に占める輸入品の構成比率は61%ということになる。前年の年トータルの輸入比率を2ポイント上回っている。
 過去数年の推移をたどると、平成7年が43%、8年が7%、9年が49%、10年が50%、11年が54%、12年が55%、13年が58%--となっている。昨年の場合は集計があと1月分残っているが、年計でも60%の大台に達したものんと見られている。
 
 輸出品の増加は、人件費が日本を大幅に下回る中国をはじめとしたアジア諸国の加工メーカーやトレーダーが年々対日輸出攻勢を強めてきていることによる。特に中国品の増加が目覚しく、昨年1〜11月計のうち5万9,985tが中国品で占められている。実に85%の占有率となっている。これによって、国内の同製品メーカーは常に市場から値下げを強く求められる厳しい事態に追い込まれている。