2003年02月18日
米国の酢ビメーカーがアジア向け輸出価格を再引き上げへ
原料価格の続騰に対応して50〜70ドルアップを表明
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 米国の酢酸ビニルメーカー大手はこのほど、アジア地域の需要家各社に対して、酢酸ビニルの輸出価格を1月に続いて2月も引き上げると通告して折衝を開始した。

 ダウ・ケミカルとミレニアムがともに2月14日出荷分からトン当たり70ドル、セラニーズが19日から同50ドル引き上げるとしている。これらのメーカーは1月に同35ドルの値上げを打ち出して現在も交渉中だが、その決着を待たずして追加値上げを表明したもの。

 理由については、酢酸価格、さらに言えばメタノールの価格の続騰を挙げている。

 酢ビの輸出価格にいついては、日本の昭和電工や日本酢ビポバールも1月分を35ドル引き上げたいとして各国の需要家と折衝を重ねているところ。また、国内価格もキロ15円の値上げを決めて同じく各ユーザーと交渉中。理由は同じく原料価格の高騰にあり、2月中には内外のすべてのユーザーから同意を取り付けたいとしている。なお、需要は接着剤や繊維加工向けに引き続き好調で、需給のバランスもタイトという。