2003年02月21日
塩ビ樹脂の国内向け出荷、5ヵ月連続で前年同月超え
1月は3%増の11万5,327t、ただし輸出は減少
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会が21日に明らかにしたところによると、PVC(塩ビポリマー)の1月の総生産量は前年同月比4.5%増の18万5,532t、総出荷量は同2.1%減の17万3,564tとなった。出荷の減少12月の同0.5%減に続く2ヵ月連続の前年同月割れである。これは、輸出が大幅に前年同月を下回った(10.7%減)ことによるもの。国内向けは3.0%増と引き続き順調な伸びを遂げている。
  
 出荷の中で注目されるのは、国内向けが同3.0%増の11万5,327tとなって昨年9月いらい5ヵ月連続の前年同月超えとなった点だ。メーンの硬質用が同6.8%増となったのが大きく作用している。硬質用も5ヵ月連続の前年同月超えである。また、電線その他用も同8.3%増と好調で、2月に続いての前年同月超えとなった。軟質用は7.4%減で不振が続いている。
 
 一方の輸出は、同10.7%減の5万8,237tとなった。12月の同7.2%減に続く大幅な前年同月割れである。最大輸入国の中国が、原料高に伴う輸入PVCの高騰に対処して手当てを絞る行動に出たのが影響してのものと見られる。
 こうしたことに春の定修前という事情も加わって、月末在庫は同13.2%増の11万4,446tとなった。
 
 また、VCM(塩ビモノマー)の1月の実績は、生産が同0.1%減の27万2,508t、出荷が同1.7%減の24万9,236tとなった。
 出荷が前年同月を下回ったのは、PVC同様に中国向けを中心とした輸出が同13.9%減と大幅に縮小したため。国内向けは2.7%増で8ヵ月連続の前年同月超えとなっている。PVC用が8ヵ月連続で前年同月を上回って同3.3%増となったことによるもの。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/03221002.tif