2003年02月25日
中外製薬、ロシュと関節リウマチ治療薬を共同開発
「スベニールと競合せず」と説明
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:中外製薬

 中外製薬は25日、スイス・ロシュ社と、画期的な抗体医薬品で関節リウマチの治療薬として期待されている中外製薬の開発品MRA(一般名:アトリズマブ)の共同開発ならびに共同販売の趣意書を締結したと発表した。
 
 合意の対象となる国は、日本、韓国、台湾を除く世界市場で、中外製薬はフランス、ドイツ、イギリスでロシュ社と共同販売を行う。また、アメリカ、イタリア、スペインで共同販売実施への選択権を有している。

 MRAは両社のアライアンス以降、中外製薬からロシュに導出された初めての開発品となる。MRAは日本とヨーロッパでの第2相臨床試験が終了し、現在第3相臨床試験に入る準備段階にある。既に終了している第2相臨床試験の結果から、MRAは関節リウマチに有効であることが示唆されているという。
 
 中外製薬は、電気化学と提携して、現在関節機能改善剤「スベニール」を販売しているが「MRAは疼痛に効果があり、スベニールは症状を抑えるのに効果がある。効用が異なるので、両薬剤が併用されることはあっても、競合することはない。国内では中外が両方とも販売することになっている」といっている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=687