2003年02月25日
三菱化学、R&TD新社で「技術基盤強化」へ
科学技術研究センターと分析・解析会社を統合
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は、同社のコーポレートR&TD部門である「科学技術研究センター」を独立させて既存の分析・解析技術サービス会社「シーエーシーズ」と統合し、コーポレートR&TDの新会社として新発足させることにしたと25日、発表した。

 新会社の設立は今年7月1日予定。社名は未定。本社は東京都千代田区。社長は今成真・現三菱化学常務執行役員CTO。資本金は25億3,000万円。出資構成は、三菱化学90%、同社グループ会社10%。事業内容は、化学全般に係わる研究、開発、分析、測定、調査など。R&TDと分析・解析の二つの事業部門を持つ。売上高は初年度が170億円。4〜5年後に200億円と黒字の計上を目指す。従業員は750人で、全員が三菱化学からの出向となる。 同新会社は、新規事業の立ち上げのためのR&TDを主たる使命とするもの。このようにコーポレートR&TD部門を独立させて分社化するのは、化学業界では初めて。

 この目的について同社では、(1)自立化によるR&TDの加速・早期の事業創出(成果責任の定量化・明確化。R&TDの効率化と重点化)(2)三菱化学グループのR&TD総合力の強化(R&TDの中核としての機能を持つ新会社の設立によって、分散したグループR&TDに求心力を持たせる。強い技術基盤の構築とグループ各社の技術サポート)(3)研究者の意識改革(起業家精神の高揚。事業マインド、顧客志向の強化。使命の明確化)--の3点を挙げている。