2003年03月06日
三井化学、 PET樹脂の生産原料高のため一時停止
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は6日、岩国大竹工場及びインドネシアの P.T. Petnesia Resindo(今井市郎社長=PNR)で生産しているボトル用PET樹脂(生産能力:岩国大竹148千トン/年、PNR75千トン/年)について、原料である高純度テレフタル酸(PTA)やエチレングリコール(EG)価格の高騰を理由に、両工場の生産を一時全面停止すると発表した。

 PTAの国際価格は、原油価格の高騰に伴い、昨年末の570$/tから2月650$/tと上昇し、現在も800$/t台となお高騰が続いている。EGも同様に、昨年末に比べ200$/t以上上昇している。

 このためPET樹脂の製造コストは30円以上アップし、大幅な採算悪化となっている。同社は、これまで合理化によるコストダウンに取り組んできたが、今回の原料価格上昇は自社努力の限界を超えたとしている。同社では、製品価格値上げも検討しているが、一時的に生産調整し、原料価格急騰の影響を最小限にとどめることにした。

 岩国大竹工場のPETプラントは、2系列のうち第2プラントが定期修理中だが、これを4月まで延長する。一方の第1プラントも4月まで停止させる。また、インドネシアは、3月下旬に予定している定修期間の延長を検討している。同社は定修を控えて製品在庫を積み増してきたので、通常の出荷には、当面大きな支障はないとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=719