2003年03月06日
新日鐵化学、グループの事業を整理・再編
新日化ポリマーのPSコンパウンド、東洋スチレンへ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学、東洋スチレン

 新日鐵化学は6日、グループ企業の経営基盤強化のため、一部事業の整理・再編を柱とした、中期3ヵ年連結経営計画「START−EXプラン」を策定したと発表した。この中には、新日化ポリマーのPS系コンパウンド事業の東洋スチレンへの移管が含まている。主な整理・再編計画は以下の通り。

【日本エレクトロニクス社グループ事業の営業譲渡】
◇ユーザーの海外移転加速に伴い売上高が減少し、収益は急激に悪化している。このためマレーシアにある子会社、NIPPON ELEC(MALAYSIA)SDN.BHD.とともに、プリント配線基板事業の強化に取り組んでいる、株式会社キョウデン(長野県上伊那郡、橋本修社長)に営業譲渡する。4月末契約締結し、5〜6月をめどに譲渡を行う方針。

【ニットーライト社の営業譲渡】
◇国内でPS成形事業を行ってきたが、家電メーカーの海外工場移転により国内での抜本的な収益改善が見込めなくなった。このため国内プラスチック成形大手の大宝工業(大阪府守口市、國友省爾社長)グループに、ニット−ライトの営業権を譲渡する方針を決めた。現在協議中で譲渡日は4月1日の予定。

【新日化ポリリマ−のPS系コンパウンド事業の移管】
◇新日化ポリマーは樹脂のコンパウンド・成形事業を行っているが、PS系コンパウンドは抜本的な収益改善が見込めず、独自での事業継続が困難となった。このためポリスチレンの共同出資会社である東洋スチレン(東京都港区、高城圭介社長)に、PS系コンパウンド事業の運営とその資産を移管する。移管は2003年度中に行う。

【遊休資産の売却等】
◇2005年度に導入が予定されている固定資産減損会計を踏まえ、グループ全体の減損対象となる可能性の高い遊休資産について、将来の活用の可能性を検討し、その見極めがついたものを売却・廃棄する。これに伴い2003年3月期の決算には連結約110億円、単独約30億円の特別損失を計上する。