2003年03月07日
18日から4日間、化学会の125周年記念事業
早大で第83春季年会、ノーベル賞記念講演など
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:島津製作所、日本化学会

 日本化学会(会長・瀬谷博道氏)は3月18日から21日までの4日間にわたって東京・新宿の早稲田大学西早稲田キャンパスを中心に第83春季年会を開く。
 
 同学会はことし創立125周年を迎えるため、田中耕一氏を含む内外のノーベル化学賞受賞者4人と学者2人による記念講演会を開くほか、特別企画(会員から広く募集した企画によるシンポジウム)、大学院教育に関するシンポジウム、化学関連分野の最先端研究の現状をまとめた報告書をもとに公開討論する「イブニングセッション」、「脳と健康の化学」をテーマとする市民公開講座、「洋学資料展」などを行う。
 
 同学会は約3万5,000人の会員を持ち、「化学と工業」、「化学と教育」など5種類の学術雑誌を刊行。また国際会議や産官学の交流、特定分野の部会・研究会などを実施している。
 
 第83春季年会では22部門にわたる一般研究発表4,326件、一般研究ポスター発表1,292件、記念講演・特別講演・学会賞受賞講演72件、特別企画による講演47件などが予定されている。
 
 実行委員長は相沢益男・東工大学長。問い合わせは東京・神田駿河台の同学会 TEL03-3292-6161、URL:http://www.csj.or.jp まで。
 
 創立125周年記念講演会/ノーベル化学賞記念国際フォーラムは3月18日から20日までの3日間行われるが、以下の6人が講演する。上から4人がノーベル化学賞受賞者。
 
 Jean-Marie Lehn (Universite Louis Pasteur)
 Yuan T.Lee (Acadenia Sinica,Taiwan)
 Roald Hoffmann (Cornell Univ)
 Sir Harold Kroto (Univ.of Sussex)
 Roald Breslow (Columbia Univ)
 Daryle H.Busch (Univ.of Kansas)
 
 3月20日には田中耕一・島津製作所フェローが大隈講堂大講堂で講演する。以上いずれも化学会会員であることが参加の条件だが、「脳と健康の化学」の市民公開講座は無料。
 
 特別企画としては「複合電子系のボトムアップ」、「ビーム利用化学のフロンティア」、「最初に企業化するナノテクノロジーは何か」、「テーラーメイド生命化学」、「分子系ナノダイナミックスの研究展開」などが行われるので、ポイントをシリーズで連載する。