2003年03月10日
中国の国別樹脂輸入、日本品の「順位後退」目立つ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国が1月に輸入した汎用6樹脂の通関数量は、LDPEを除いて軒並み前年同月を上回ったが、引き続き台湾、韓国、シンガポール3カ国の製品が上位を占めた。日本品は6品種中のうちの4品種で構成比(ランク)が下がっており、長期にわたってトップだったPVCも2位に後退した。
 
 汎用6樹脂のうち、PS、ABS、PVCの3樹脂は台湾、HDPEとPPは韓国、LDPEはシンガポール品がそれぞれトップとなった。台湾は、LDPEこそ8位にとどまっているが、PPが2位、HDPEが3位と上位にある。韓国品もPVCは5位だが、PSとABSが2位、LDPEが3位を確保。これに対して日本品は最高がPVCの2位で、ABSが3位(前年同月は4位)に上ったほかはPS4位(4位)、HDPE5位(4位)、LDPE7位(6位)、PP8位(4位)と順位の低下が目立っている。
 
 前年同月と比較した増減比は、ABSが62.3%増と大幅増加したのをはじめ、PS37.0%、HDPE9.5%とそれぞれ増加した。一方、LDPEは6.9%、PVC19・5%、PPは22.8%それぞれ減少。LDPEの減少はシンガポール、マレーシア、サウジアラビアなどの新興国に価格面で競り負けたためとみられる。PPは国内需要の回復で各社とも輸出を抑えたことが背景にあるとみられる。