2003年03月19日
ダウのIPA設備がメカニカルトラブルで操業休止
フォースマジュールを宣言、アジアの需給にも影響
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:エクソンモービル

 米・ダウ・ケミカルのIPAプラントがメカニカルトラブルのため操業休止となった。テキサスシティの年産25万トンプラントが10日から運休している。同社ではただちにフォースマジュールを宣言している。4月3日まで運休となる見通し。
 
 ダウ・ケミカルの世界市場のシェアは第3位。ただし主力市場は米国国内であり、このため、これまでIPAの生産の一部をアジア市場に振り向けてきたシェル・ケミカルやエクソンモービルなどがダウをフォローすべく急遽アジア向けの商談を先延ばしにして米国内の需要家に優先的に玉を回す行動を取り始めている模様。
 IPAのアジアの需給バランスは、かねてからきわめてタイトな状態にある。供給能力が年間29万トンであるのに対して需要量が同38万〜39万tに拡大しているからで、こうした中でシェルやエクソンモービルがアジア向けの船積みを絞ってくると品不足が一段と深刻になる。