2003年03月24日
ポリオレフィンのフィルム品種の出荷が2月は軒並み前年超え
高密度ポリエチレン製フィルムが9ヶ月ぶりに前年を上回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン3樹脂の主力品種であるフィルム用グレードの2月の出荷数量が久方振
りに前年同月の実績を上回った。これは、前年同月割れが続いていた高密度ポリエチレン(HDPE)のフィルム用品種が前年超えに転じたことによるもの

 HDPE製フィルム用品種の2月の出荷量は2万7,800tで、前年同月を2%上回った。昨年5月に前年を1%上回っていらい9ヶ月振りの前年超えである。これには、海外からの大量の製品流入によって縮小が続いている極薄・強化フィルム向け品種が前年を2%上回ったことが大きく寄与している。

 他方、低密度ポリエチレン(LDPE)製のフィルム用品種は6万8,300tで9%増。また、ポリプロピレン(PP)のフィルム用グレードは4万1,100tで12%増となっている。いずれも最近ではめずらしく高い伸び率である。この要因は必ずしも明らかでないが、フィルムメーカーの多くが各樹脂の値上げを拒否できないと判断して発注を前倒しして実施する動きを取り始めたことが少なからず作用していると見られる。