2003年03月25日
PEのフィルム用品種の価格交渉が決着
キロ15円の値上げを需要家各社が受け入れ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:日本ポリケム

 三井住友ポリオレフィンや日本ポリケムなどポリオレフィン各社がポリエチレン・インフレーションフィルムメーカーと進めていたポリエチレンの値上げ交渉が全て決着した。対象は、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの各樹脂。上げ幅はキログラムあたり15円となっている。

 今回の価格交渉は、原料ナフサ価格が昨年春以降でキロリットルあたり7,500円上がっていることに対応してのもの。半年以上にまたがる長期交渉となったが、強く抵抗してきたフィルム各社を結局はポリエチレンメーカーが押し切った。これを受けて、同フィルムメーカーは軒並み製品価格の底上げに踏み切る構えである。4月入りとともに値上げ表明が相次ぐことになりそう。

 今回のフィルム用品種の決着によって、ポリオレフィンメーカー各社がかねてから打ち出していた価格修正のうち、まだユーザーの同意を得られていない品種は、低密度ポリエチレンのラミネート用と低密度ならびに高密度の両ポリエチレンのブロー容器用だけとなった。ただしこれらの品種の交渉も最終段階にきており、いずれも今週末までに同じく15円の値上げで決着する公算が強い。