2003年03月26日
上海金浦包装がOPPフィルム設備を2倍の能力に
4月から年産2万4,000t体制で事業拡大へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 上海石化公司70%、伊藤忠商事30%の共同出資によるポリプロピレン延伸フィルム(OPPフィルム)メーカーの「上海金浦塑料包装材料有限公司」はこのほど、上海石化工場内のOPPフィルム製造能力を2倍に拡大した。
 これまでの年産1万2,000t能力の設備に同じく1万2,000t能力の第2号機を増設したもの。4月入りとともに増設機を試運転し、できるだけ早い時期に営業運転に移していきたい意向。

 中国では、食品包装向けと梱包テープ向けを中心にOPPフィルムの需要が急増しており、これに対応してOPPフィルムメーカーの増設と新規企業化メーカーによる設備の新設が相次いでいる。昨年秋口までの総設備能力は年間約70万tで、需要量とほぼ一致していたが、その後の半年間に上海金浦包装を含めておよそ30万tの新・増設が行われたと見られている。
 このため、当面は供給力が需要を上回ることになる。ただし、需要が引き続き高い伸びを遂げる見通しにあるので、遠からず需給はバランスするというのがわが国の大手商社やPPメーカーの多くの見方となっている。