2003年03月28日
武田VEC会長「イラクの影響で市場に不透明感」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会(VEC)の武田正利会長(鐘淵化学工業社長)ら首脳は28日定例会見し、業界が当面している問題について考えを明らかにした。この中で「イラク戦争の影響で、市場に不透明感が広がっている」と、経済の先行きにつよい懸念を抱いていることを明らかにした。発言要旨は次の通り。
 
(1)塩ビ樹脂の需給動向を見ると、2月の生産は昨年6月から続いていた前年比プラスが止まった。3月の数字が出ていないが、年度ベースでは国内出荷はほぼ前年並みに近い、140万トン前後までいくのではないか。ただ、ここへきてパイプをはじめ再び需要が停滞しはじめている。イラク戦争の影響で、原油価格や経済の先行きに不透明感が出てきたためと思う。。

(2)中国への輸出が3月積み分から、落ち込み始めた。理由はよく分らないが、イラクの影響もあって、買い控えに入ったのかもしれない。とすると早く戦争が終結してほしい。長期化して原料価格がいつまでも不安定というのが一番困る。(以上、武田会長)

(3)日本は、塩ビのマーケットが欧米などに比べて弱い。欧米では需要は毎年5〜6%伸びている。塩ビ樹脂に対する消費者のイメージがまだよくないためと思う。新しい用途として、ハウジングやサッシなどの分野ををもっと伸ばしていきたい。断熱効果が高く、住むに快適で、地球環境に優しい。きっと消費者には受け入れられるはずだ。(市村浩信副会長) 

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/03328003.tif